相続欠格

  • 村山 和隆相続鑑定士 マスク

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2017年02月13日 コラム番号:795

相続欠格とは、民法891条の相続欠格事由に該当する不当行為をした場合に、相続人が相続人としての資格を失うことです。

これは、被相続人が相続財産を渡したくないと思い、遺言で特定の相続人に相続財産を渡さないように遺言を作成したとしても、その相続人は遺留分権利者として遺留分を請求できます。

生前に被相続人に対し不正に相続財産を受け取ろうとしたり、被相続人に対しての素行が悪かった相続人に対し、「相続欠格」や「相続廃除」と言った制度を設け、相続権を剥奪することができる制度がこれにあたります。

この制度の適用は、通常の場合滅多に適応されるとこはないのですが、相続の秩序維持には必要な制度と言ってもいいいでしょう。

まず、「相続欠格」ですが、これは通常の素行の悪さ程度では当てはまらず、遺産を不正に手に入れるため、いわゆる法を犯した者に対する制裁で、相続欠格に指定されると撤回はできません。
その反面、「相続廃除」は生前被相続人に更生したことが認められれば、家庭裁判所に相続廃除の撤回を求めることもできますし、遺言によって撤回もできます。

相続欠格 イメージ1

それでは、「相続欠格」事由に該当するものはどのようなものなのか、紹介します。

1 故意に被相続人又は同順位以上の相続人を死亡、又は死亡させようとした場合
これは、被相続人を殺害したり殺害しようとした場合や自分より上位にいる相続人を殺害したり殺害しようと企て、自分の相続財産を増やそうとした場合になります。
また、被相続人に食事を与えなかったような寿命を縮めるような行為を行った場合にも該当します。
 
2 被相続人が殺害されたのを知って告発や告訴を行わなかった場合
いわゆる殺害者を庇うような行為をした場合に該当します。ただし、配偶者や直系血族は除かれます。

3 詐欺・脅迫によって被相続人の遺言の取り消し・変更を妨げた場合

4 詐欺や脅迫によって被相続人の遺言を取り消し・変更・妨害させた場合

5 被相続人の遺言書偽造、変造、破棄、隠蔽を行った場合

以上のような行為を行った者は相続欠格者となり、相続権を剥奪されます。

「相続欠格」と「相続廃除」の違いは、「相続欠格」は法を犯し強制的に相続人としての権利を失うのに対し、「相続廃除」は被相続人の意思により、相続人から排除したいといった意向から相続人としての権利を奪う行為といった違いがあります。

もし、「相続欠格」者や「相続廃除」者に子供がいた場合は、子どもが代襲相続人になることはできます。

代襲相続人とは、推定相続人が死亡・相続欠格・相続廃除により相続権を失った際に、代わりに相続することができる権利のことです。

代襲相続につきましては、別途、代襲相続の紹介の際に詳しく述べさせていただきますが、何れにせよ、「相続欠格」、「相続廃除」については、強力な権限を有し、相続人に対しても大きな影響を与える制度ですので慎重に考えたいものです。

詳しくは専門家にお問い合わせください。

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