⓸日銀考査(行政書士一般知識)

  • 武井  信雄行政書士 マスク

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2018年03月08日 コラム番号:1,798

⓸考査

⓸考査
考査とは、日本銀行が、当座預金取引の相手方である金融機関の業務および財産の状況を把握するために行う活動の1つです。
つまり、日本銀行が,金融機関経営の健全性を確保し金融政策の運営に資するため,銀行の業務運営について行なう検査であります。
具体的には、
日本銀行考査担当者が、取引先金融機関に実際に立ち入り、経営実態の把握や各種のリスク管理体制の点検を、詳細かつ網羅的に行っています。
また、日本銀行は、考査を行った後に、その結果を基に、必要に応じ、当該取引先に対してリスク管理体制の改善などを促しています。そして、問題がある場合には適切な指導を行ないます。
日本銀行法第44条では、日本銀行が金融システムの安定確保のための業務を適切に運営するという観点から、取引先金融機関と考査に関する契約を締結することができる旨が定められています。
日本銀行は、日本銀行法第44条の規定に基づき、取引先金融機関との間で契約を締結し、考査を行っています。

なお、日本銀行による考査は、考査契約に基づくものであり、行政権限の行使として金融庁が実施する検査とは異なります。
日本銀行考査では、最後の貸し手機能等の適切な発揮に備えるため、業務および財産の状況を調査し、その結果に基づき助言等を行うものです。
金融機関が正当な理由なく、考査や情報提供を拒絶した場合、日本銀行はその事実を公表することがあるほか、当該先との当座預金取引等を解約することもあり得ます。
ただし、考査は行政権限の行使ではないため、金融機関に対する法律上の罰則はありません。
これに対し、金融庁による検査では、金融機関の業務の健全かつ適切な運営を確保するため、法令等遵守態勢、各種リスク管理態勢等を検証したり、問題点に対する認識を確認したりします。これは法律に基づく検査で,予告なしに実施されるのに対し日銀考査は銀行との約定に基づくもので,事前に通告がある点などが異なります。
検査は、立入検査権や資料提出請求権を付与された行政権限の行使として実施され、これに従わない場合には罰則が課されます。

コラム執筆者