税制改正の意義

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2016年04月07日 コラム番号:414

昨年実施された相続税の改正で一番インパクトが大きかったのは基礎控除額の引き下げかもしれません。
バブル景気に沸いた平成の初頭は、過熱した不動産取引の影響で都市部に自宅を持つ人を中心に意に沿わない形で不動産の課税価額が上昇し、相続税を払うために経済的破たんをきたす納税者の存在が社会問題化したため、基礎控除額の引き上げ(昭和63年度改正で「4000万円+800万円×法定相続人の数」、平成4年度改正で「4800万円+950万円×法定相続人の数」に、さらに平成6年度改正で「5000万円+1000万円×法定相続人の数」になりました)と配偶者に対する相続税額の軽減(平成6年度改正で配偶者の法定相続分または1億6千万円のいずれか大きい金額に対応する税額まで控除)を進めました。

税制改正の意義 イメージ1

課税当局は、これらの改正により納税のために自宅まで失う可能性がある納税者を救済してきた経緯があります。ところが20年にもわたるデフレ経済の下で不動産の経済価値(いわゆる時価)は下がり続け、バブル景気前とほとんど変わらない状況になってしまいました。
理屈から考えれば、不動産の時価に対して相対的に相続税の基礎控除額は大きくなりすぎてしまったということです。
税制改正は、国民に対して課税の公平性を保つために実施されます。今回の基礎控除額の引き下げについて課税強化と言う向きもありますが、私達を取り巻く経済環境が変われば、それに合わせた課税を実施するのが公正な税務行政ですし、日本が民主的な法治国家であり続ける限り、これからも経済環境に合わせた税制が実施されるでしょう。

できれば相続税の基礎控除の増減などの税制改正に左右されない安定的な財産をしっかり残し、子どもたちの引き継がせたいですね。

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