贈与税も不動産取得税もかけずに名義だけ移せる家族信託

  • 岩橋  栄子FP マスク

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2018年03月20日 コラム番号:1,803

家の管理を家族に任せる

家族信託が注目されて久しい。生前贈与の一種だが、家族や親しい人と信託契約を結び、生前から自分の財産管理を任せて老後に備えるというもので、遺産相続のトラブルを防ぐ手段となる。
実家の相続においては、親から子に実家の名義を贈与税をかけずに移せる、というのが最大のメリットだ。同時に実家の所有権を誰にするかという点を一緒に契約しておけば、遺産分割がスムーズに行われる。この信託契約により、相続発生後の実家の所有者を指定することは、遺言と同等の効果がある。

名義を変更せず実家を活用すると後々面倒なことが

土地と家屋の名義を変更することを「不動産の所有権の移転登記」というが、登記は任意である。だが、親の名義のままにしておくと後々面倒なことが起こる。
まず、登記前に相続が重なると、実家の所有権は相続人全員にあるので、相続人の数が膨大になる可能性がある。実家を売却しようと自分の名義にしようと思ったときには、所有権のある人全員の承諾が必要となるため、時間も手間もかかってしまう。更に、現在の所有者と登記上の所有者が一致していないと、本当の所有者が不明となり、買い手に敬遠されやすい。

信託契約にはデメリットも

先に述べたように信託契約は、遺言と同等の効果があるので、家をどうするかを契約内容に盛り込んでもらえば家の権利の凍結は免れる。また、いくら子が管理していても、持ち主は親であるため贈与にならず不動産取得税もかからない。しかし、家族信託を利用するためには、契約書を作成したり、受託者にいろいろ義務が課せられたり、専門家のアドバイスに対する報酬を払ったりと手間もかかることに注意が必要だ。

コラム執筆者

  • 顧問契約・賃貸マンション売却の検討練馬区Mさん・相続物件の有効利用練馬区Hさん・子どもの金銭教育市川市Sさん・シニアの海外移住中野区R...