(7) その他業務上の規制

  • 武井  信雄行政書士 マスク

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2018年05月22日 コラム番号:1,906

【守秘義務】

【守秘義務】
 宅建業者は、「秘密を守る義務」があり、正当な理由がある場合でなければ、業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはなりません。宅建業を営まなくなった後であっても同様です(宅建業法45条)。

但し
「正当な理由」があれば、秘密を漏らすことは、認められます。
これはよく試験に出題されます。

具体的に、秘密を漏らしてもよいような「正当な理由」というのは、具体的には、以下の4つがあります。

<1> 法律上秘密事項を告げる義務がある場合
例えば、裁判の証人として証言を求められたとき、税務署等の職員から質問検査権の規定に基づき質問を受けたとき等が挙げられます。

<2>取引の相手方に真実を告げなければならない場合
宅地建物取引業者は、依頼者に対して守秘義務がある一方、取引の相手方には取引をするにあたって重要な事項は告知する必要がです。
宅地建物取引業者として取引の相手方に説明義務のある内容について、守秘義務を盾に説明を拒むことはできません。
よって、重大な瑕疵として売主が契約解除や損害賠償を求められるようなことを、仲介業者が知っている場合は買主に告げる必要があります。

<3>依頼者本人の承諾があった場合
秘密を守るのは依頼者のためですから、依頼者本人の承諾があった場合は、守秘義務の対象外になります。
これは、違法性が阻却されると言われます。

<4>他の法令に基づく事務のための資料として提供する場合
これは、地価公示法に基づいて地価公示の標準地の価格の判定等のための資料として、不動産鑑定士に不動産取引事例を提供する場合などです。

<5>宅地建物取引業を営まなくなった後
最後に、「宅地建物取引業を営まなくなった後」も、この秘密を守る義務があります。

◇この規定に反した場合は、2年以下の懲役、300万円以下の罰金またはこれが併科されます。


コラム執筆者

  • マクロ・ミクロ経済学商法・会社法相続不動産売買マーケティング経営分析経済評論